記憶が保てるように

主に舞台や本、映画などエンタメと日常の話

藤本タツキ「ルックバック」読んだ日

ルックバックを読んだ。感想じゃなく、ただの日記です。

 

たった一日、すさまじい勢いと早さで、これだけたくさんの人に言及されるものなんだな。わたしは朝寝起きで読んだ。読み終わって、ジャンプラのコメント欄を少しだけ見た。ベッドの上で、7月の半ばってこういう気温だったなあの頃も、と鮮明に2年前の感覚がおりてきた。そんであー起きなきゃと思う自分の体の重さと、ルックバックの世界の中の重力がなんか同じに感じて、すごく具合が悪くなった。気持ち悪い。涙出ながら起きた。何か朝ごはん作ろうと冷蔵庫を開けたけど、なまものや米を見たら喉がひゅっと閉じて、なんとなく口の中も酸っぱくなって、気持ち悪い。こりゃ無理だなと思った。どうにもきつい。からっぽなメンタルで家で仕事しているうちに18時くらいになって、やっと体がいつもの感じに戻ってきた。一日、引きずって、考えていた。とにかく気が消沈していた。

色んな声の集合体がうねりを生んで、何かねじまがっていくのは気持ちの悪いことだなと、朝から夜になって変わっていく人の反応を見て思った。読んで心がぐらぐらに崩れた自分は確かにいるのだけど、作者の自由、読者の自由はやはりそれぞれ独立して存在している。が、自分の中で結論は出ていない(出版社についてはここで書かない)。

しかしあの暴力的なまでの迫真性に胸ぐらをつかまれて、生きるのが怖い。どうしてくれるんだ!この作品に暴力を見たのはあくまで自分の認識だけど、この作者は己の暴力性にとても自覚的な部分とそうでない部分がある、と思う。何かするも、しないも、すごく怖いな~。わたしは人生、やるんだろうか……